静岡・山梨アライアンス 「創業・第二創業スクール 2021」講義を終えて

9月8日に始まった「静岡・山梨アライアンス 創業・第二創業スクール 2021」が9月29日に終了しました。このスクールは山梨中央銀行の主催で2017年から行われており、私が所属する一般社団法人せたがや中小企業経営支援センターが受託して実施していました。今回は、山梨中央銀行と静岡銀行が業務提携したことにより、両行主催の形式でZOOM開催にて実施されました。

このスクールでは、私はこれまでマーケティングやITの講座を担当してきましたが、今年は「会計の基礎知識」と「キャッシュフローと益計画」の講座を担当させていただきました。創業者に限らず、経営者にとって夢やビジョンは事業を推進していくモチベーションとして最も大切と言えますが、最後は数字で語れることが重要になります。ビジョン実現の道筋やストーリーを実践していくために、どのようなリソースへの投資が必要で、その投資はいくらの収益を生むのかといった観点で計画を作り、アクションを実行したら振り返りを行い、さらにリアクションプランを立てて実行していくというサイクルが重要です。

また、今回の講座では、資金繰りに関してもワークを取り入れながら時間を割いて講義を行いました。事業の内容にも拠りますが、会計上の利益は出ていても手元にキャッシュがないという状況は、創業期や事業拡大期にはありがちなことで、事業運営に必要な資金を適切に見積もった上でタイミングよく調達に動くことは経営者にとって重要な仕事になるためです。

最終日の29日には山梨チームと静岡チームからそれぞれ何名かの方にビジネスプランの発表をしていただきましたが、創業する事業の内容には地域色が感じられて楽しかったです。私は東京都内での創業スクール講師を担当させていただいたことが何回かあるのですが、そこでは決してお目にかかれないような事業プランに出会うことができました。地域ならではの特色を生かして新しい事業を起こしていくというチャレンジは素晴らしいことだと改めて思った次第です。